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新連続ドラマ「4姉妹探偵団」緊迫感ゼロの放火殺人事件 [TV]

1月18日(金)から始まった、テレビ朝日の新連続ドラマ
「4姉妹探偵団」を、見た。最近、各TV局の新連続ドラマを、
立て続けに見ているけど、玉石混交、ピンキリで、そのバラツキが、面白い。

赤川次郎さんの小説のテレビドラマ化。
赤川さんは、私の高校の大先輩なのに、私は、ほとんど、読んでいない。
以前読んだ感じでは、わが高校の雰囲気に近い、小説だと思った。
えーと、民主党の管直人さんも、同じく、母校の大先輩だけど、確か、
赤川さんと、同学年だったっけ。間違っていたら、ゴメン!

このドラマは、若い女優が、4人も出てくるのが、1つの特徴だ。
長女・佐々木真里を、中越典子さんが演じている。
映画「ストロベリーショートケイクス」では、中越さん、凄い役をやったのが、
私の印象に、残っている。3人の妹たちに囲まれると、中越さんも、
老けたなあ、と、しみじみ、思ったぜ。

二女・綾子は、加藤夏希さんで、他の3人とは、かなり、違った味を出している。
外人ぽいマスクで、なかなか、カッコイイね。

三女・珠美は、市川由衣さんが演じていて、今回は、一番、目立たなかった。
1月26日から公開される、映画「音符と昆布」で、池脇千鶴さんと、
共演するので、ちょっと、注目している。

そして、四女・夕里子を、一番若い、夏帆さんが、やっていた。
この夕里子役が、今回は、主役みたいで、夏帆さん、頑張っていた。
映画「天然コケッコー」の時の夏帆さんの天然ぶりは、このドラマでも、
発揮されていたけど、襲われる場面とか、緊急の事態での、夏帆さんの
演技は、やや、物足りなかった。

この4姉妹に母親はいなくて、父親役は、あの竹中直人さんだ。
しかも、大学の准教授だっていうから、笑っちゃう。知性のカケラもない
竹中さんに、全く、合っていないぜ!!!!
竹中さん、いろんな映画やTVに出てくるけど、その割には、全然、
演技力が、進歩しない、不思議な俳優だ。

今回は、放火魔がテーマ。こういうの、TVでやると、真似するバカが
いるから、困るよ。しかも、殺人事件が絡んだ放火だよ!
4姉妹の自宅が、しっかり、全焼してしまう。

警察は、単純に、姿を消している、4姉妹の父親を、容疑者としていく。
焼け跡から発見された、焼死体の女性が、父親の教え子だというので。
そんな警察の安易な捜査を補完していくのが、若い刑事・国友靖之だ。
国友は、吉沢悠さんが演じていて、先日の「働きマン」を思い出した。

TVの刑事ドラマの常套手段、一番怪しくないヤツが、実は、犯人、
という手法を、今回も、使われてしまった。陳腐、陳腐!
その犯人に行き着くのは、なんと、4女の夕里子の探偵活動と推理の
お陰なのだ・・・・・・ うーん、ちょっと、無理筋かな・・・・・

休講届けの偽造を見破るのに、国友が、協力する。
しかし、チャチなトリックに、正直、脱力した。
設定の「横浜中央警察署」には、国友を除いて、アホな警官しかいないのか?
しっかりしろ! 神奈川県警!! えっー、フィクションだって?!

4姉妹の叔母役で、室井滋さんが、張り切っていたし、その内縁の夫役で、
生瀬勝久さんが、出演していた。生瀬さんは、映画「沙羅双樹」の演技で、
強烈な印象を、受けたことを、思い出した。

まあ、それはともかく、犯人と、夕里子の、立ち回りは、案外、
見ごたえが合ったな。ちょっと、ハラハラした。

放火殺人なんて、極悪な犯罪事件を、とっても、軽く見せている、このドラマ。
なんだろう、この無責任さは???
赤川ノベルスのノリの良さを、勘違いした、脚本なのか???

自宅が全焼しているのに、能天気な、4姉妹。
こんなヤツら、ホントに、いるのか???
自分が犯人だって、宣伝するような、犯人夫妻の行動の不自然さ。
次回も見るか、よーく、考えようっと!!!







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「斉藤さん」第2話 事なかれ主義の包囲網に見えた綻びは真野の優しさか [TV]

斉藤全子(観月ありささん)は、マナーの悪い高校生たちを、
許せないらしくて、彼らが通学する、高校の入口まで、
押しかけていって、幼稚園の運動会での、乱暴行為を、謝れよ!
と、迫る。もちろん、高校生たちは、相手にしない。

うーん、いくら、正義のためとはいえども、ここまで、
やるかなあ。やりすぎの感もあり。でも、こうでもなきゃ、
異色のドラマ「斉藤さん」には、ならないか。

幼稚園の次のテーマは、バザーだ。
日和見主義の真野若葉(ミムラさん)は、バザーの担当者になり、
たくさん、出品しようと、夫(佐々木蔵之介さん)の大事にしている、
部長にもらったとかいう、へんてこりんな土偶まで、出品しようと、
虎視眈々と、狙っている。

斉藤も、出品するものを、段ボールにつめて、道を歩いているとき、
例の高校の女子高生に、遭遇する。その中の一人が落とした、
財布を届けようと、かさばる段ボールを抱えたまま、彼女たちの
後を追うのだった。斉藤が追いついて、財布を渡したけど、
そこまでするなんてと、女子高生たちは、あきれるのだった。

このシーンは、斉藤の親切心と、それを素直に出せる、行動力を
示していて、人間、みかけだけでは、わからないという、例かも知れない。

幼い幼稚園児たちのための、バザー会場に、高校生たちが、乱入して、
嫌がらせをする、というのは、私の常識では、まず、ありえない。
今の高校生は、そこまで、堕落したというのか?????
一人の人間として、恥ずかしく、ないのか???

しかし、このTVドラマは、高校生の乱入があるという前提で、
進展していくのだった。すなわち、バザーの準備を相談する会合で、
母親の間で、大きな顔をしている三上りつ子(高島礼子さん)が、
バザー会場の警備をするが、高校生たちがやってきても、見てみぬフリをしろ、
と、指示するのだった。そして、問題は、斉藤の動向だという。

私は、問題は、斉藤の動向ではなくて、幼稚園の経営者の問題だと思う。
前年に、トラブルを起こしているので、何か、対策を立てるべきなのに、
全くの無策で、放置している有様だ。これでは、また、同じトラブルが
起きるに、決まっている。斉藤を使って、問題をごまかすのは、筋違いだ。
他の母親たちも、よく考えないで、付和雷同しているのが、情けない。

結局、バザー当日、また、高校生たちが、嫌がらせに来て、斉藤は、
対決して、園児の加勢もあって、出て行かせる。驚いたことに、
大変な事態になっているのに、大人たちは、傍観するばかりだった!!!!!

翌朝、高校生たちが、やったのか、幼稚園内に、大量のゴミ袋が、
散乱しているのだった。三上は、自分の準備の足りなさを棚に上げ、
全ての責任を、斉藤に、押し付けようとするのだった。
いるよなー、こういう、イヤらしい女って!!

カフェで、三上を中心として母親たちに、つるし上げにあっている
斉藤を救ったのは、真野の、「私は、斉藤さんを責める気にはならない」
という、一言だった。真野は、初めて、自分の頭で考えて、しかも、
勇気を持って、自分の言葉で、発言したのだった。真野は、優しい人間だった。
でも、自立している人には、こんなの、当り前なんだけどね。

そして、真野は、斉藤に、急接近していくのだった。
このドラマの初回を書いた、ここのブログで、真野は、斉藤と同類かもしれない
と、私は推測したけど、どうやら、それが、当たってきたようだ。

観月さんは、相変わらず、強気な演技で、「斉藤さん」をやっているが、
今回、ちょっと、笑顔が見えたシーンが、いくつか、あったのが、
妙に、印象に残った。やっぱ、笑顔の方がいいな、観月さん!

ミムラさんは、ホント、真野になりきっているような演技で、私は、
とても、好感が持てる。まさか、地でやっているってこと、ないよね(笑)。
あと、ミムラさんは、観月さんに劣らず、美人なのが、とても、いい。
私は、ミムラさんみたいな、ポッチャリした、色白の美人に、弱いな。

さあ、次回以降、斉藤=真野の同盟関係が、どう発展していくのか?
他の母親や、高校生たちとの関係が、どうなるのか、楽しみだ。



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新連続ドラマ「薔薇のない花屋」単純なラブストーリーじゃない謎の展開 [TV]

1月14日から、TBSで、新しい連続ドラマ「薔薇のない花屋」が始まった。
野島伸司さんが、久しぶりに、脚本を書いたという。
どんなドラマと思って、見てみたら、けっこう、シリアスで、
ミステリアスな、落ち着いた、ドラマだった。

主演は、香取慎吾さんで、フラワーショップ雫という、花屋の主人、
汐見英治を、演じていた。英治は、可哀相なことに、8年前、出産で、
奥さん(仮本屋ユイカさん)を、亡くしてしまった。不幸中の幸いというか、
無事に生まれた、雫という娘を、男手一つで、育ててきた。

映像では、英治は、育児や家事をしながら、昼も、夜も、働いて、
お金を貯めて、いまのフラワーショップを、開店したことが、示された。
開店時の保証人には、近くの喫茶店「コロン」のオーナー(寺島進さん)が、
援助した、という。

すごく悲しいドラマの出だしで、これは、かなり、シリアスかな、
なんて、思っていたら、英治の娘・雫(この子役は誰だか不明?)が、
いきなり、黄色の頭巾をして、現れるではないか!!???
どういう子供なんだ!!?? 雫は、小2で、そんな格好で、
小学校にも、通っているという。これは、コミックドラマなのか???

でも、油断してはいけない。英治の前に、現れたのは、盲目の美女・白戸美桜
(竹内結子さん)だった。白い杖を持って、英治の店先で、雨宿りしていたのが、
初めての出会いだった。うーん、やはり、障害者を巻き込んだ、悲しいドラマなのか。

この時点では、妻を亡くし、一人で娘を育てている英治と、
目が見えない美桜が、恋に落ちて、いずれ、雫も含めた3人で、
助け合って暮らす話かなって、思った。

しかし、盲目の美女を演じている竹内さんの所作を見ていると、
どうも、目が不自由な人は、ああいう杖の使い方や、ああいう
目線の使い方は、しないな、と、思って、これは、竹内さんの
演技に、問題があるのか、と、そのときは、そう思った。

美桜は、だんだん、英次や、雫と、仲良くなっていき、英次の店にも、
良く出入りするようになる。また、英次は、美桜のアパートが、泥棒に
入られた時、美桜の部屋にも入る仲となっていく。

元ホストの工藤直哉(松田翔太さん)を、助けたことから、
直哉は、英次の家に、居候するようになる。このキャラが、
今後、どうか絡んでくるのか、今回は、分からなかった。

雫の小学校の担任は、小野優貴(釈由美子さん)で、英治は、
雫のことが、心配で、よく相談している関係だ。
転校生が、雫の頭巾を取ろうとして、学級の皆が、雫に加勢したという。
雫は、頭巾を被っていても、なぜか、同級生に、人気があるらしい。

雫が頭巾を被るのは、父親に、死んだ母親を想起させたくないという
気持ちかららしい。英治は、雫に、雫が頭巾を被らなくても、全然、
平気だという。そして、雫が生きているから、自分は、幸せに生きてこれた、
と、雫に、断言するのだった。

このシーンで、雫は、頭巾を脱いで、その素顔を、初めて、視聴者に見せた。
なんて、可愛らしい女の子なんだろう!! ちょっと、池脇千鶴さんを
うんと幼くしたみたいな顔に、私は、見えてしまった。
残念ながら、この子役の芸名は、まだ、私には、分からないままだ。

この回では、香取さんは、かなり抑えた演技で、妻がいない寂しさと、
よきパパの英治の雰囲気を、上手に、作っているように見えた。
竹内さんも、控えめな、盲目の美女を、よく演じているように見えた。

ただ、不安なのは、謎の男(三浦友和さん)の存在である。
どうも、医者らしい。英治の動向を、見張っているようなシーンがあった。
もっと、不安になったのは、その謎の男と、話している、竹内さんの映像である。

どうも、はっきり、目が見えているようだ。白衣も着ていたかな。
この女性は、美桜とは、別人なのか??? 竹内さん、一人二役なのか???
それとも、美桜なのか???  それでは、盲目というのは、芝居なのか???

なかなか、面白いドラマだ。
次回は、どういう展開をするのだろう???
次回も、是非とも、見なくては!!!







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新連続ドラマ「1ポンドの福音」超豪華な脇役陣を生かしきれるか、亀梨和也と黒木メイサ [TV]

超人気漫画家・高橋留美子さんの、人気コミックをTVドラマ化した、
「1ポンドの福音」が、1月12日から、日テレの新土曜ドラマとして
始まった。

話は、軟弱なボクサー・畑中耕作(亀梨和也さん)が、見習いのシスター
アンジェラ(黒木メイサさん)に一目惚れして、チャンピンを目指す、
という、なんとも、単純なものだ。分かりやすくて、いいけど。
ただ、なぜ、シスターでなければいけなかったのか、不可解。

その辺の女の子でも良かったのか。いやいや、原作コミックを読んでないんで、
良く分からないけど、かなりコミカルな話なのではないかと、思う。
高橋さんのコミックだし。ボクサーとシスターの組み合わせが、面白い?!
そういう意味では、コミカルな味付けが、中途半端だと思った。

亀梨さんは、ボクサー自体の演技は、よく頑張ったと思うよ。
シャドウも、まあまあ、様になっていたし。体つきは、仕方ないけどね。
ボクサーのランニングは、軽すぎて、ちょっと、違うかな。

孤児を助けて、お礼に、孤児たちから、食べ物攻めにあって、
思わず、食べてしまう、優しい耕作。計量直前なのに・・・・
案の定、計量で失格!!!! 肉団子など、沢山食って、腹が本当に
出ていたのには、ビックリした。あれって、演技なのかなあ・・・・・

ただ、目が違うね。チャンピオンを狙う、ボクサーの目じゃないね。
まあ、それは、今後、それなりに、鋭くなっていくのだろう。
関係ないけど、亀梨さんって、氷川きよしさんに、似ているよね!?

ひどかったのは、黒木さんの演技。
表情も能面で、セリフも棒読みで、あったもんじゃないぜ!!
そして、もっと、コミカルな味を、込めて欲しかった。

神に仕えるシスターなので、仏性面も、合っているのかもしれないが、
むしろ、世俗的な気持ちとの葛藤があるはずで、そこんとこ、
今回は、全然、表現されていなかったね。

敗北続きのオジンボクサーの、引退試合の相手にされてしまった、耕作。
そのオジンには、可愛い息子がいて、父親の勝利を一心に祈っている。
それをみて、シスターアンジェラは、耕作に、わざと負けるように、
命令的に、言ってしまう!!???

このシーンも、コミカルにやれば、面白いのに、黒木さん、マジに
やってしまうので、全然、笑えない。
私は、間違っていたのでしょうかって、思いつめて、言わないでほしいぜ。

耕作が所属するジムの、男勝りの会長を、小林聡美さんがやっていた。
やはり、実力のある女優は、演技が違うね。コミカルな体当たり演技を、
自然にやっていた。

おなじことが、小林さんといつもセットの、もたいまさこさんにも、言える。
あんな超寛容な修道院長がいるかなあ、と思うけど、もたいさんの演技が、
不自然さを、払拭してしまうのだった。

いろんなところに、顔を出す、光石研さん。私は、昨年の「風林火山」や
「時効警察」を思い出す。なかなか、味のある、面白い俳優だ。
「風林火山」といえば、高橋一生さんも、クールなボクサー役で、出演していた。

シスターミリーをやった江口のりこさんも、いい味出しているね。
「時効警察」では、この女優の演技に、よく、笑わさせられた。
江口さんは、映画「ジョゼと虎と魚たち」(2003年)で、妻夫木聡さんと、
濃厚なベッドシーンをやって、その裸体を晒したんだよね。

久しぶりに、TVで見てしまった、岡田善徳さん。
耕作の1番の先輩ボクサー役。かっての人気ドラマ「太陽の季節」では、
気の弱く、足も遅い、陸上部員をやっていたけど、随分、逞しくなった。

これだけ、味のある、芸達者な役者や女優を、脇役に勢揃いして、
このTVドラマが、面白くないわけないんだけどね。
耕作と、シスターアンジェラの、恋愛の行く末が、どうなるのか、
ちょっとだけ、興味があるね。





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新連続ドラマ「斉藤さん」正論の斉藤と日和見の真野の対比が面白い [TV]

1月9日の夜は、「斉藤さん」とかいう、変な題名の、新連続ドラマを見た。
日テレは、「仕事マン」といい、異色のドラマが、多いなあ。
このドラマは、人気コミックのドラマ化だそうで、私は読んでないので、
見る前は、なぜ、人気があるんだろうと、よく分からなかった。

でも、見てみたら、うーん、予想を超えた、凄いTVドラマで、
話題になって、人気が出るのも、アリかな、って、マジ、思った。

主人公は、もちろん、主婦・斉藤全子(30歳)で、観月ありささんが
演じていた。斉藤は、ともかく、超正義漢で、ルール違反のおかしなことや、
曲がったことが、大嫌い。しかも、なにかあれば、必ず、一言、言うんだ。
いや、一言だけじゃなくて、自分の言いたいことを、全部言う!?

ごみの捨て方が、違うだとか、歩行喫煙は、厳禁だとか、
今の日本人が、見過ごしていることに、妥協しない斉藤さん。
しかも、そういうトラブルが原因の、多少の怪我など、意に介さない。
いやー、なかなか、痛快だね。まるで、水戸黄門みたいじゃ!?

そして、どんなに孤立しても、平気の平左で、妥協しない。
こんな日本人、いまの軟弱現代日本に、いるか、と、問えば、
ほとんど、いないと、私は、断言できる。

斉藤さんの偉いところは、どんなに窮地に陥っても、決して、
感情的にならず、まして、暴力的になど、絶対にならないところだ。
そんな毅然とした、冷静な、斉藤さんに、観月さんは、ぴったりの配役だね。
いかにも、斉藤さん=観月さんと、思ってしまうよ。

このドラマは、斉藤に対して、真野若葉(26歳)という主婦を登場させている。
真野(ミムラさん)は、夫(佐々木蔵之介さん)と幼稚園の息子・尊(5歳)の
3人家族。尊の乱暴やらで、前の幼稚園にいられなくなり、引っ越してきたという。

そんな訳で、真野は、引っ越してきた新しい地域や、新しい幼稚園に、
溶け込もうと、必死になる。しかし、真野の問題は、自分の息子の心配より、
母親である、自分の心配の方に、目がいっていることだ。

幼稚園の母親たちに、精一杯の媚を売る、真野。
それに、一見、応えようとしている、三上りつ子(高島礼子)ら、
烏合の主婦たち。そんな無内容な連中に、真野は、好かれたいのか???
引越しの挨拶に、ホームメイドのクッキーを、ポストの入れたり、
お茶の会でも、クッキーを配ったり、まあ、よう、やるなあ・・・・

真野は、まず自分が主体性を持ち、自分の息子が、幼稚園でしっかり
やっていけるように、頑張らなければいけないのに、違う方向を向いている。
そのことが、はっきり、見えているのは、斉藤だけだった。

幼稚園の母親たちとの、表面的で、皮相なお付き合い。本心を出さない。
しかし、ふとしたことから、他の母親たちの本音を知った時、愕然とする、
真野であった。夫に当り散らす、妻の真野・・・・・・・

この辺りのミムラさんの演技は、かなり、うまいと思った。
まだ、23歳なのに、26歳のママさん役をやるなんて!
結婚しているミムラさんは、実生活でも、やはり、ママさんなのかなあ。

斉藤は、運動会のダンス練習で、困っている真野に、助け舟を出す。
優しい斉藤のお陰で、運動会の本番で、噂は、上手に踊れたんだ。
しかし、真野は、斉藤の味方になろうと、するわけでは、なかった。
なんか、正直というか、裏表が無い、という意味で、真野と、
斉藤は、同類のような気も、してきたが、まだ、よく分からない。

日本人というのは、昔から、「甘えの構造」で、まあまあ、なあなあ、社会だ。
毅然として、正論を吐く日本人は、皆に嫌われて、村八分になる。
ところが、それじゃあ、日本人は、全くダメかと言うと、
斉藤が、歩行喫煙を注意した事件で、周囲の日本人は、拍手を送るのだった。
まだまだ、日本人も、捨てたものじゃない。

日本人だって、正義が好きで、ズルやインチキを排除する気持ちもある。
日テレのHPに、ドラマの紹介があり、「日本全国日和見主義」と書いてあったが、
果たして、ホントに、そうだろうか???

確かに、斉藤みたいに、地域社会で、表立って、一部住人たちが、
決められたルールを守らない、いい加減さを、指摘する人は、ほとんどいない。
それは、自己保身のためだろう。それも、にわかには、責められない。
だから、こんな「斉藤さん」なんていうコミックを読んで、
ウサを晴らすのだろうか?

もっとも、今の日本人は、「内部告発」ということをやって、自己保身をしながら、
社会正義を、正す人が多くなっている。最近の役人の汚職や、企業の偽装や詐欺は、
内部告発によって、その問題が、白日に晒され、その改善や是正の第一歩に
なっている。でも、日常的なささいな問題は、内部告発なんて、
大袈裟なことは、やりにくい。

「斉藤さん」という、この異色のTVドラマが、今後、どんな展開をするのか、
じっくり、見届けたい、と、思う。




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新連続ドラマ「あしたの、喜多善雄」死を考えるドラマ [TV]

この1月からの新連続ドラマ、何を見ようかなって、悩んでいたが、
とりあえず、1月8日から始まった、フジTVの「あしたの、喜多善雄」
を、見てみた。

うーん、なんて言うんだろう、こんなドラマ。
コミック風だけど、内容は、結構シリアスで、不思議なドラマだ。

主人公は、喜多善雄(小日向文世さん)で、気が弱くて、
覇気が無くて、運が悪くて、という、なんともカッコウ悪い、中年男だ。
この男を、小日向さんが、見事に、演じている。
つうか、小日向さんの外見や、弱々しい声が、まず、ぴったりだってこと!

この男の、最大の不運の1つは、11年前に、妻(小西真奈美さん)に
逃げられたことだ。こんな冴えない男に、妻だった鷲巣みずほが、
なぜ結婚したのか、分からない。みずほは、今は、高級アパレル
メーカーの女社長だってさ!!??

それにしても、小西さんの演技って、全然、進歩していないね。
いつも、同じ表情と、雰囲気。27歳にもなって、それじゃあ、
マンネリで、退屈な女優だな、と、私は、思った。
もっと、保険金詐欺もしそうな、やり手の女社長の演技を、してほしい。

喜多が、11日後には、自殺すると決意した。
まあ、言ってみれば、このドラマは、死ぬ前に、人は、
何をするか、何をしたいか、ということを、描きたいのか。
死を、見つめ直すという企画なのか。そうそう、原作本があったんだ。

そんな覚悟を決めた、喜多に、タクシー乗り場のトラブルから、
変な若者と、行動を共にすることになる。
コイツは、矢代平太とかいう、キャバレーのスカウトマンで、
アブない感じを、松田龍平さんが、うまく出していた。

冴えない中年男でも、死を覚悟した、となると、平太のような
若者が、興味を示してくるのは、なんか面白い。
平太は、喜多が、死ぬまでに、なにかしたいことがあれば、
力になる、とまで、考えるようになった。

で、喜多は、新宿・中村屋のインド・カリーを、
平太と、一緒に食べたのだった。
まあ、この辺は、ご愛嬌で、許すとしよう。
中村屋のカレーは、私も、大好物だ。

平太は、若い女の子たちを、喜多のために、調達してくるが、
喜多は、怖気づいて、抱こうともしない。
中年男だったら、死ぬ前に、若い娘と、Hしたい、と、思うんじゃないかな?
でも、そうすると、この喜多という中年男のキャラが、崩れるかもね。
いずれにしても、小日向さんが、若い女の子と、Hしている姿は、到底、
想像できないね!?

その代わり、喜多は、アイドルだった、芸能人・宵町しのぶに、逢ってみたい、
と、平太に、お願いするのだった。もちろん、話をするだけみたい。

ジャズハウスで、待ち合わせした、喜多と、しのぶだった。
しのぶは、また、狒狒ジジイの相手をするのかと、ふて腐れた感じだったが、
喜多が、これまでのギラギラした、オッサンとは違うことに気づき、
さらに、もうすぐ、自殺すると聞いてからは、急に、喜多に、興味を
持ち出した。

この回の、最後の場面で、喜多が借りている、豪華なマンションに、
しのぶが、夜、やってくる。いったい、どうしたんだろうか???
まさか、喜多と、しのぶが、・・・・・・・ ないと思うけど。

そして、お母さんにも、逢いたいと、お願いするらしい。
なんか、主体性無いぞ!! 喜多!!!
あっ、そういうキャラだったっけ。

人間、特に、現代日本人は、生きることばっかしで、死について、
考えることも無い。
このドラマで、そんな危機感のない連中が、死ぬと覚悟している
中年男に出会うと、意外なリアクションをするところが、面白い。



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「働きマン」最終話 結局仕事バカ礼賛の空しいTVドラマだった [TV]

「働きマン」という、連続TVドラマも、今回が、最後だ。
人は、夢がないと、いきいきとして、生きられない、と、いう。
主人公・松方弘子(菅野美穂さん)の夢は、何なのだろうか???

「働きマン」の主人公なんだから、当然、夢は、いい仕事をすることだ。
しかし、いい仕事って、いったい、なんだろうか????
だいたい、いい仕事なんてものが、存在するんだろうか???

弱肉強食が、原理の、資本主義社会では、自分が成功すれば、
誰かが、どこかで、泣いているんだよ!!! 
そういうこと、考えているんだろうか???

30歳までに、編集長になること、これが、弘子の具体的な夢だ。
うーん、こういうの、夢なんだろうか???? 単なる目標??
管理職になるなんて、夢でも何でもないと、私は、断言する!!!

現に、今の編集長(伊武雅刀さん)は、働きマン元祖で、仕事バカが過ぎて、
熟年離婚に追い込まれているって、いうじゃないか!!!

一方で、弘子は、街角のショールームにある、ウェディングドレスに、
目を奪われていた。結婚が、夢なんだろうか????
いったい誰と???  山城新二(吉沢悠さん)とは、別れたし。

すると、元彼の新二から、連絡があり、逢いたいという。
で、逢ってみると、自分の転勤の話と、弘子の29歳の誕生祝だった。
新二は、オレに付いて来い! と、言いたそうだったけど、
勇気がなくて、言えなかったし、それを斟酌するほど、弘子は、
ナイーブではない・・・・・・・最悪の組み合わせだね。

別の日、友人の結婚式に出てみると、結婚して、子供がいる友人たちから、
弘子みたいな、シングル女は、気楽だとか、家族がいないってどうなのとか、
いろいろ、攻撃を受けた。でも、主婦だって、そんなにいいもんじゃないのに。

弘子のもう1つの迷いは、ヘッドハンティングを受けたことだ。
相手は、大手雑誌社で、女性週刊誌のデスクに迎えたい、ということだ。
こんないい話、すぐ乗ればいいのに、弘子は、ウジウジと、決断ができない!?

そして、面接会場の中に入ったのに、当面の仕事がチラついて、
ドタキャンするという、恥ずかしい裏切り行為を、平気で、してしまったのだった。
もう、最低だね、弘子は!!!  こういうところをしっかりやらないで、
夢も、へったくれも、あったもんじゃない!!

余談だけど、この最終話でも、東京タワーのライトアップが、
消える瞬間を写していた。映像を作る人は、こういうの好きだねえ。
CGかもしれないけど。

最近で覚えているのは、映画「ストロベリーショートケイクス」で、
里子(池脇千鶴さん)が、ベランダで、ビールを飲んでいるとき、
東京タワーが、消灯するシーンがあった。でも、これも、CGかもね。

小学校教師の痴漢事件を担当することになった、弘子。
取材に行ってみると、先生を庇う、小学生がいた。
その子に、よくよく聴いてみると、その教師は、教育熱心で、
交換日記まで、まめに、やっていることを知った弘子は、
この教師は、痴漢じゃない、と、第六感で、判断した。

この辺りの展開、かなり、無理筋とみた。ジャーナリストが、勘に頼って、
取材したり、記事を書いてもいいのか?
これは、冤罪だと主張する弘子を、デスクは、取り合わなかった。
それは、当然の成り行きだ。

ところが、痴漢されたという女が、詐欺を何回もやっていたということから、
その女を問い詰めると、痴漢もウソだった、と、認めたらしい。
現実にこんなことがあれば、詐欺常習女だからこそ、最後まで、
教師が痴漢をした、と、強弁して、譲らないとおもうが、どうだろう。

週刊JIDAIが、冤罪の記事を載せたからといって、すぐに、教師が、
無罪放免になるはずがないし、教師が、幼い小学生たちを連れて、豪胆社
にやってくることなど、全く、ありえないぜ!!!

このドラマは、大した存在意義のない、ゴシップ週刊誌を、
なにか、重要で、大切なものみたいに、描いていることが、問題だ。

生き方が下手な松方さん、好きですよ、なんて、年下の田中邦男
(速水もこみちさん)に言われて、喜んでいてはいけない。

生き方が下手、という言葉は、なぜか、賛辞に使われるみたいだ。
それは、多くの人々が、生き方が下手なので、それに、迎合しているからだ。
生き方が下手な人は、年老いて、必ず、自分の人生を、後悔する。

ところで、最後の空港の場面、弘子が、新二を見送りにきていた。
このシーンは、なぜ、必要だったのだろうか???
別れの挨拶???  未練???  新天地へいく新二への激励??
私には、どれも、すっきりしなかった。

男と女が、一端、別れたなら、二度と逢わない方が、いい。
お互いの未来のために。



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「働きマン」第10話 結婚を諦め生涯独身の弘子に未来はあるのか [TV]

今回は、働きマンの松方弘子(菅野美穂さん)の父親が、
上京してくるって話で、あまりに定型、あまりに陳腐で、退屈だった。
もちろん、どんな女性にも、父親はいる、生きていれば。

でも、ちょっと、この父親、ひどすぎない???!!!
弘子の状況も確認しないで、葉書一枚で、いきなり、会社の前だ、なんて!?
当然、娘の了解を得てから、上京すべきだよ。
年末の忙しい時期に、押しかけるなんて、最低! 最悪!

それから、娘の部屋に泊まりたい、なんて、いまどき、ありえない。
もう28歳にもなる、大人の女の部屋にだよ!?
ホテルとか、取っておくのが。常識ってもんだ。親しき仲にも礼儀あり。
無理やり、父親と娘の交流を描いているきらいアリ。

父親の目的は、娘の結婚に、プレッシャーをかけるためだ。ナンセンス!
弘子の妹が、最近結婚して、姉の先を越したなんて、つまらないことで、
上京してくるなんて、何を、考えているのか。
こんな親、リアリティに、欠けているよ。

弘子に、くだらない雑誌の仕事していると、非難するが、
一方では、非難している雑誌の、会ったたことも無い、編集長やデスクに、
年賀状を送るとは、どういうことなんだろう??? 理解に苦しむ。
自己矛盾しているし、ともかく、非常識だよ!

父親に、昔の「週刊JIDAI」の方が、面白くて、熱かったなんていわれて、
変に、気にする、弘子も、弘子だ。爺さん世代に、迎合しているのか??
中学生のときに読んだ、印象的な記事を、編集長が書いたって、
そんな回顧的な展開は、年寄りには面白いけど、私には、我田引水に見える。

こんな、ありもしない父親像を作り上げて、視聴者は、涙を流して、
感動すると、思っているんだろうか? 侮っているぜ!!!
そして、田舎へ帰る前に、マーボー豆腐を作っていく親父って、
そんなヤツ、いないって!!!  あーあ、疲れた・・・・・

父親が上京している最中に、地下鉄の補修工事現場で、崩落事故が起きて、
弘子は、深夜、デスクに呼び出される。
後輩の田中(速水もこみちさん)と、行ってみると、多くの負傷者たちと、
警察・消防などが、ごった返す、凄い現場となっていた。

菅原(津田寛治さん)は、事故現場の写真を取り巻くっていたが、
弘子は、野次馬たちが、携帯電話で、写真や動画を撮っていることに気づいた。
そして、菅原に、この野次馬たちを、撮影するように、強く言う。

結局、事故現場の写真は、新聞と大差ないし、週刊詩の「JIDAI」としては、
そういう野次馬に、焦点を当てて、記事を書くべき、という弘子の
主張が通り、その記事が、好評という展開だった。

だが、待てよ、と、私は、考えた。
野次馬の行動の、どこが悪いんだろう、と、思った。
マスコミだって、そうやって、一般人が、撮影した、映像とかを、
ニュースで、使ったりしているじゃあないか。
新聞や週刊詩のカメラマンが撮影するのと、一般人が撮影するのと、
今の時代、どう違うというのだろうか????

それに、怪我をしたり、苦しんでいたり、悲しんでいたりする被害者たちを、
無理やり、取材するのは、マスコミの連中では、ないか!
遠巻きに、おとなしく、眺めたり、撮影したりしている、一般人を、
週刊誌の弘子たちが、非難する資格は、私は、無いと思う。

弘子の記事を、遠く、金沢で読んだ父親が、当分、結婚は無理、と、
つぶやくシーンがあった。上京して、弘子の男関係や、生活態度からも、
近々の結婚は、諦めていたんだろうけど、最初から、結婚なんて、
本人に、任せておけばいいのだ!
いい加減、子離れしないと、定年後は、地獄だよ、お父さん!!!!

いよいよ、来週は、最終回だ。どんな展開で、どう、ケリを付けるのか。
でも、元彼の山城新二(吉沢悠さん)との、仲直り → 結婚、という
陳腐なスキームだけは、やめてくれ!!
働きマンならば、弘子は、男を諦めて、生涯独身で、定年を迎えて欲しい。

ところで、豪胆社は、女性のデスクとか、編集長って、あり得るのかな???
弘子が、生涯独身で、定年まで、仕事を頑張っても、出世の道が、
閉ざされているなら、空しい働きマンだよね・・・・・・・・・・






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「風林火山」第49回 キツツキ戦法も信繁の特攻隊も、知恵に欠けるなあ [TV]

今年2007年1月から始まった、このNHK大河ドラマ「風林火山」も、
とうとう、49回目、次回が、最終回という、土壇場まで、来てしまった。
私も、よく、かかさず、このドラマを見てきたものだ、と、自分を
誉めてやりたいが、なにより、私が大ファンの池脇千鶴さんを、見たいためだった。

この回は、上杉政虎(Gacktさん)の大軍勢と、武田信玄(市川亀次郎さん)の
大軍勢が、激突したのが、1つの見所だった。もう1つの見所は、
信玄の実弟・信繁(嘉島典俊さん)が、名誉?の討ち死を、したことだ。

信玄がいる海津城の、横の妻女山に、陣を敷いた政虎は、なかなか、動かなかった。
そこで、信玄は、軍師・山本勘助(内野聖陽さん)の策により、
自軍を2つにわけ、1万2千に、妻女山を攻めさせ、逃げてくる上杉軍を、
残りの8千で、迎え撃つという、啄木鳥の戦法を、採ることにした。

前回、おふくとかいう、謎のばあさんから、濃い霧が出るという情報に基づき、
勘助は、この霧を利用して、上杉側に気づかれずに、妻女山を攻めることが
できるという、読みからだった。

ところが、同じばあさんが、上杉側の軍師・宇佐美定満(緒形拳さん)にも、
濃い霧情報を与え、金をもらったのだから、ちょっと、驚いた。
戦国の世を生き抜くためには、これぐらいの処世術は、必須なのかもしれないね。

そして、勘助が考えた、啄木鳥の戦法を、宇佐美も思いつく。
と書いてきたけれど、啄木鳥の戦法って、そんなに凄い戦法かい????
私だって、思いつくけどね。だから、軍師って、いったい、・・・・・・

で、上杉軍は、濃い霧に紛れて、スタコラサッサと、妻女山を降りて、
平らな川原に、陣を構えるのだった。賢い、賢い!!!

アホな武田軍は、濃い霧の中、妻女山を登るが、敵の姿は、全然、見えないのだった。
物見が、全員、殺されたとはいえ、少しは、気づけよ、敵の動静に!!!!
一番、不可解なのが、勘助が、上杉軍の早逃げを、全く想定していなかったことだ。
それで、軍師といえるのか?????  リスク管理が出来ていないって!!!

さらに、早逃げした上杉軍が、川原の上を、武田軍に迫ってくるのに、
勘助は、パニックになるなど、とても、考えられない、醜態ぶりだ。
板垣信方(千葉信一さん)の回想場面があったけど、なんか、かったるかったぜ。

千葉さんの姿を、久しぶりで見て、ああ、この人が出ていたころは、
この大河ドラマも、引き締まっていたな、と、改めて、思った。
重要人物が、次々と、死んでいったこのドラマは、戦国時代にリアルだけど、
どんどん寂しくなって、腑抜けになったドラマだな、と、しみじみ、思ったね。

ドンドン攻めてくる、上杉軍に対抗して、武田軍は、タジタジとなったが、
信繁が、上杉本陣を急襲している間に、武田軍は、体勢を立て直す戦略に出た。
この作戦の必然性は、私には、全然、理解できなかった。

その前に、信玄が、信繁とじっくり話す場面があったけど、
死んでいく信繁に対する、最後の花道だったのかなあ・・・・・
この時、信繁が、嫡男・信豊に遺した、九十九ヶ条の教訓が、
話題に上ったが、この教訓は、江戸時代に、よく、読まれたそうだ。

いずれにしても、死を覚悟した信繁は、手勢を引き連れて、上杉陣内に
突入し、壮絶な最期を遂げるのだった。
守役だった、諸角虎定(加藤武さん)も、後を追い、戦死した。81歳!!!

これが史実だとすると、日本人は、戦国時代から、
命を粗末にする、特攻隊の精神があったものと、推察される。
でも、私的には、信繁は、ホント、犬死だよなあ、という、感想だ。

いよいよ、来週は、最終回だ。
勘助が、討ち死にして、この大河ドラマは、終わりを告げる。
新しい解釈の、池脇三条夫人を、追っかけて、ここまで、やってきた。
その目的は、十二分に、達成できた。
感慨無量と、いったところかな、私は。



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「働きマン」第9話 利己的な思い入れが仕事を楽しくすることはない [TV]

今回のテーマは、仕事に対する、「思い入れ」だった。
主人公・松方弘子(菅野美穂さん)は、働きマンと言われるほど、
会社人間、仕事人間で、それがもとで、失恋までしている女だ。

だから、弘子の、仕事に対する思い入れは、半端じゃあない。
ところが、そんな弘子のスタンスに対して、アンチテーゼを
投げかけた男が、いたんだ。それが、同期入社の千葉(渡部建さん)だった。

弘子と千葉に接点は、弘子が手掛けてきた、週刊JIDAIに連載されている、
中年ロマン小説「54」を、単行本化しようというところから、始まった。
千葉は、書籍部の所属で、「54」の担当となったことから、
久しぶりで、弘子と、仕事の話をするのだった。

ところが、弘子が所属する編集部の部長(伊武雅刀さん)と、書籍部長は、
同期入社で、犬猿の仲だとか。だから、千葉も、「54」の単行本化を
冷ややかな目で、見るのだった。

千葉は、愛情で、書籍は売れない、と、決め付けているようで、
編集の人は、思い入れが強すぎて、困る、もし、売れ残ったら、
どうするんだ、とまで、言うのだった。
そんな千葉を見て、弘子は、昔と変わってしまった、と、驚くのだった。

とりわけ、愛情を持つのはオレの自由、ガツガツ仕事をしても、仕方ない、
みたいなことを、嘯く、千葉に対して、「54」は、作者の夏目先生と
二人で愛情を持って作り上げた、と言った弘子の、「二人で」という
フレーズに、なぜか、過剰反応をした、千葉だった。

その謎を問いたのが、やはり、弘子の同期の小林(荒川良々さん)だった。
小林は、書籍部の営業をやっていたことがあり、千葉を良く知っているのだった。
それによると、千葉は、愛情を持ち、思い入れを持って、書籍の販売を
頑張って、やったけど、作者と編集だけの仕事がうまくいったみたいに、
言われて、相当、落ち込んだんだ、ということだった。

イヌみたいに、頭を下げ下げ、書籍の販売に徹したけど、そういわれると、
裏切られたみたいで、バカみたいで、もうやだよ、と、千葉は、小林に、
グチったそうだ。要するに、報われない仕事だということ!

そこで、弘子が考えたのが、「54」の販売を、独自にサポートすることだった。
うーん、こういうのって、縄張り荒らしだよね、ズバリ!!
それに気づいた千葉は、弘子を怒るが、弘子が作った、「54」の資料を
読むうち、この小説の面白さに気づくという、展開だった。

私としては、この辺が、大いに、突っ込みたいところだね。
入社して7年も経つ千葉が、単行本化する小説を、しっかり読んでいないのは、
どういうことなんだろう??? 書籍化するプロじゃあ、なかったのか???

それに、書籍部の幹部も、空気とか、雰囲気とじゃあなくて、数字を出せ、
とか、口走っていたけれど、書籍化する小説が、売れるか、否かなんて、
どうやって、数値化するのか、こっちが、聞きたいくらいだ。
数字になったものって、絶対、時期を逸しているぜ。

まあ、それはともかく、今回は、千葉が、弘子に加勢して、
「54」の発行部数が2万部と、譲らなかった書籍部が、4万部で
妥協したのであった。メデタシ、メデタシ。
そして、出版記念パーティーで、夏目先生が、千葉に、直に、
お礼を言うという、涙を誘う場面までついて、この回は、終わったのだった。

千葉は、自分の仕事が、誰にも知られなくても、書籍が売れればいい、と言った。
この考えに、賛成なんだけど、私は、条件を付けて、言い直したい。
まず、仕事はどんなものでもいい、とは、言えない。
たとえば、反社会的な本を作って、それが、売れればいい、と言えるか?

だから、社会に役立つ仕事ならば、それが、うまくいけば、良いに違いない。
そして、報われるかどうか、感謝されるかどうか、だけど、
私は、それは、お互い様、と、言いたい。

自分が、社会に役立つ仕事をしていれば、他人からは、そういう仕事を
してもらっているはずだ。たとえば、会社へ行くのに、バスや電車を
利用するが、そのとき、運転手に、助けてもらっているはずだ。

だから、お互いが、ちゃんと仕事をすることで、
助け合って、感謝し合って、生きている、ということだよ。
もちろん、お礼を言われたり、感謝されたりすることは、
嬉しいことだけど、それを条件に、仕事をするのは、愚の骨頂だ。

だから、利己的な思い入れが、仕事を楽しくするのじゃあなくて、
社会的に意味ある仕事を、ちゃんとすることが、仕事を楽しくするんだ。






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