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「働きマン」第9話 利己的な思い入れが仕事を楽しくすることはない [TV]

今回のテーマは、仕事に対する、「思い入れ」だった。
主人公・松方弘子(菅野美穂さん)は、働きマンと言われるほど、
会社人間、仕事人間で、それがもとで、失恋までしている女だ。

だから、弘子の、仕事に対する思い入れは、半端じゃあない。
ところが、そんな弘子のスタンスに対して、アンチテーゼを
投げかけた男が、いたんだ。それが、同期入社の千葉(渡部建さん)だった。

弘子と千葉に接点は、弘子が手掛けてきた、週刊JIDAIに連載されている、
中年ロマン小説「54」を、単行本化しようというところから、始まった。
千葉は、書籍部の所属で、「54」の担当となったことから、
久しぶりで、弘子と、仕事の話をするのだった。

ところが、弘子が所属する編集部の部長(伊武雅刀さん)と、書籍部長は、
同期入社で、犬猿の仲だとか。だから、千葉も、「54」の単行本化を
冷ややかな目で、見るのだった。

千葉は、愛情で、書籍は売れない、と、決め付けているようで、
編集の人は、思い入れが強すぎて、困る、もし、売れ残ったら、
どうするんだ、とまで、言うのだった。
そんな千葉を見て、弘子は、昔と変わってしまった、と、驚くのだった。

とりわけ、愛情を持つのはオレの自由、ガツガツ仕事をしても、仕方ない、
みたいなことを、嘯く、千葉に対して、「54」は、作者の夏目先生と
二人で愛情を持って作り上げた、と言った弘子の、「二人で」という
フレーズに、なぜか、過剰反応をした、千葉だった。

その謎を問いたのが、やはり、弘子の同期の小林(荒川良々さん)だった。
小林は、書籍部の営業をやっていたことがあり、千葉を良く知っているのだった。
それによると、千葉は、愛情を持ち、思い入れを持って、書籍の販売を
頑張って、やったけど、作者と編集だけの仕事がうまくいったみたいに、
言われて、相当、落ち込んだんだ、ということだった。

イヌみたいに、頭を下げ下げ、書籍の販売に徹したけど、そういわれると、
裏切られたみたいで、バカみたいで、もうやだよ、と、千葉は、小林に、
グチったそうだ。要するに、報われない仕事だということ!

そこで、弘子が考えたのが、「54」の販売を、独自にサポートすることだった。
うーん、こういうのって、縄張り荒らしだよね、ズバリ!!
それに気づいた千葉は、弘子を怒るが、弘子が作った、「54」の資料を
読むうち、この小説の面白さに気づくという、展開だった。

私としては、この辺が、大いに、突っ込みたいところだね。
入社して7年も経つ千葉が、単行本化する小説を、しっかり読んでいないのは、
どういうことなんだろう??? 書籍化するプロじゃあ、なかったのか???

それに、書籍部の幹部も、空気とか、雰囲気とじゃあなくて、数字を出せ、
とか、口走っていたけれど、書籍化する小説が、売れるか、否かなんて、
どうやって、数値化するのか、こっちが、聞きたいくらいだ。
数字になったものって、絶対、時期を逸しているぜ。

まあ、それはともかく、今回は、千葉が、弘子に加勢して、
「54」の発行部数が2万部と、譲らなかった書籍部が、4万部で
妥協したのであった。メデタシ、メデタシ。
そして、出版記念パーティーで、夏目先生が、千葉に、直に、
お礼を言うという、涙を誘う場面までついて、この回は、終わったのだった。

千葉は、自分の仕事が、誰にも知られなくても、書籍が売れればいい、と言った。
この考えに、賛成なんだけど、私は、条件を付けて、言い直したい。
まず、仕事はどんなものでもいい、とは、言えない。
たとえば、反社会的な本を作って、それが、売れればいい、と言えるか?

だから、社会に役立つ仕事ならば、それが、うまくいけば、良いに違いない。
そして、報われるかどうか、感謝されるかどうか、だけど、
私は、それは、お互い様、と、言いたい。

自分が、社会に役立つ仕事をしていれば、他人からは、そういう仕事を
してもらっているはずだ。たとえば、会社へ行くのに、バスや電車を
利用するが、そのとき、運転手に、助けてもらっているはずだ。

だから、お互いが、ちゃんと仕事をすることで、
助け合って、感謝し合って、生きている、ということだよ。
もちろん、お礼を言われたり、感謝されたりすることは、
嬉しいことだけど、それを条件に、仕事をするのは、愚の骨頂だ。

だから、利己的な思い入れが、仕事を楽しくするのじゃあなくて、
社会的に意味ある仕事を、ちゃんとすることが、仕事を楽しくするんだ。






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