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新連続ドラマ「斉藤さん」正論の斉藤と日和見の真野の対比が面白い [TV]

1月9日の夜は、「斉藤さん」とかいう、変な題名の、新連続ドラマを見た。
日テレは、「仕事マン」といい、異色のドラマが、多いなあ。
このドラマは、人気コミックのドラマ化だそうで、私は読んでないので、
見る前は、なぜ、人気があるんだろうと、よく分からなかった。

でも、見てみたら、うーん、予想を超えた、凄いTVドラマで、
話題になって、人気が出るのも、アリかな、って、マジ、思った。

主人公は、もちろん、主婦・斉藤全子(30歳)で、観月ありささんが
演じていた。斉藤は、ともかく、超正義漢で、ルール違反のおかしなことや、
曲がったことが、大嫌い。しかも、なにかあれば、必ず、一言、言うんだ。
いや、一言だけじゃなくて、自分の言いたいことを、全部言う!?

ごみの捨て方が、違うだとか、歩行喫煙は、厳禁だとか、
今の日本人が、見過ごしていることに、妥協しない斉藤さん。
しかも、そういうトラブルが原因の、多少の怪我など、意に介さない。
いやー、なかなか、痛快だね。まるで、水戸黄門みたいじゃ!?

そして、どんなに孤立しても、平気の平左で、妥協しない。
こんな日本人、いまの軟弱現代日本に、いるか、と、問えば、
ほとんど、いないと、私は、断言できる。

斉藤さんの偉いところは、どんなに窮地に陥っても、決して、
感情的にならず、まして、暴力的になど、絶対にならないところだ。
そんな毅然とした、冷静な、斉藤さんに、観月さんは、ぴったりの配役だね。
いかにも、斉藤さん=観月さんと、思ってしまうよ。

このドラマは、斉藤に対して、真野若葉(26歳)という主婦を登場させている。
真野(ミムラさん)は、夫(佐々木蔵之介さん)と幼稚園の息子・尊(5歳)の
3人家族。尊の乱暴やらで、前の幼稚園にいられなくなり、引っ越してきたという。

そんな訳で、真野は、引っ越してきた新しい地域や、新しい幼稚園に、
溶け込もうと、必死になる。しかし、真野の問題は、自分の息子の心配より、
母親である、自分の心配の方に、目がいっていることだ。

幼稚園の母親たちに、精一杯の媚を売る、真野。
それに、一見、応えようとしている、三上りつ子(高島礼子)ら、
烏合の主婦たち。そんな無内容な連中に、真野は、好かれたいのか???
引越しの挨拶に、ホームメイドのクッキーを、ポストの入れたり、
お茶の会でも、クッキーを配ったり、まあ、よう、やるなあ・・・・

真野は、まず自分が主体性を持ち、自分の息子が、幼稚園でしっかり
やっていけるように、頑張らなければいけないのに、違う方向を向いている。
そのことが、はっきり、見えているのは、斉藤だけだった。

幼稚園の母親たちとの、表面的で、皮相なお付き合い。本心を出さない。
しかし、ふとしたことから、他の母親たちの本音を知った時、愕然とする、
真野であった。夫に当り散らす、妻の真野・・・・・・・

この辺りのミムラさんの演技は、かなり、うまいと思った。
まだ、23歳なのに、26歳のママさん役をやるなんて!
結婚しているミムラさんは、実生活でも、やはり、ママさんなのかなあ。

斉藤は、運動会のダンス練習で、困っている真野に、助け舟を出す。
優しい斉藤のお陰で、運動会の本番で、噂は、上手に踊れたんだ。
しかし、真野は、斉藤の味方になろうと、するわけでは、なかった。
なんか、正直というか、裏表が無い、という意味で、真野と、
斉藤は、同類のような気も、してきたが、まだ、よく分からない。

日本人というのは、昔から、「甘えの構造」で、まあまあ、なあなあ、社会だ。
毅然として、正論を吐く日本人は、皆に嫌われて、村八分になる。
ところが、それじゃあ、日本人は、全くダメかと言うと、
斉藤が、歩行喫煙を注意した事件で、周囲の日本人は、拍手を送るのだった。
まだまだ、日本人も、捨てたものじゃない。

日本人だって、正義が好きで、ズルやインチキを排除する気持ちもある。
日テレのHPに、ドラマの紹介があり、「日本全国日和見主義」と書いてあったが、
果たして、ホントに、そうだろうか???

確かに、斉藤みたいに、地域社会で、表立って、一部住人たちが、
決められたルールを守らない、いい加減さを、指摘する人は、ほとんどいない。
それは、自己保身のためだろう。それも、にわかには、責められない。
だから、こんな「斉藤さん」なんていうコミックを読んで、
ウサを晴らすのだろうか?

もっとも、今の日本人は、「内部告発」ということをやって、自己保身をしながら、
社会正義を、正す人が多くなっている。最近の役人の汚職や、企業の偽装や詐欺は、
内部告発によって、その問題が、白日に晒され、その改善や是正の第一歩に
なっている。でも、日常的なささいな問題は、内部告発なんて、
大袈裟なことは、やりにくい。

「斉藤さん」という、この異色のTVドラマが、今後、どんな展開をするのか、
じっくり、見届けたい、と、思う。




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