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「スローサイクリング」自転車素人には、ついていけない遊びの新書 [書籍]

スローサイクリングという言葉に惹かれて、そういう書名の新書を、購入した。
自転車散歩と小さな旅のすすめ、という副題が、付いたこの新書は、
2005年7月11日初版第1刷という、少し前の新書だった。

著者は、白鳥和也さん(48歳)という、いい歳した、中年男だ。
著述業が仕事で、自転車を乗り回して、この新書を、書いたのだろう。
普通のサラリーマンには、縁の無い、超暇人的生活の話だった。

「スローサイクリング」とは、どういう概念か?
ともかく、ゆっくりした、というか、のろいサイクリングであることは、
間違いないだろう。1日何百kmも飛ばしたり、高い山を極めたりする
サイクリングとは、当然、違う。

でも、この新書を読んでも、この著者が考えている、「スローサイクリング」の
概念は、よく分からないままだった。著者は、サイクリングのベテランで、
そのベテランが、遊び心で、スローなサイクリングをしてみたら、と、
誘っている。むしろ、概念を決めようというスタンス自体が、
「スローサイクリング」と、相容れないものなのかもしれない。
この本は、著者の、勝手な、総花的、独り言みたいな、雰囲気がある。

この新書では、臨海エリアとかは、一応のオススメになっているが、
工業地帯やヨットハーバーを走ってみても、どうかな、なんて、私は、
思ってしまう。航行する、大きな船舶が、沖に見えれれば、それは、それで、
面白いと思うけどね。

海岸線自体は、風が強い、幹線道路が走っている、景色が単調だ、などと、
著者は、書いていて、オススメではないみたいだ。
うーん、私にしてみれば、スローサイクリングに適した、海辺のエリアを、
著者は、知らないだけかな、なんて、思っている。

著者は、山とか、高原へ行くのが、好きなようだ。
しかし、山や高原へ行くには、それ相応の旅行が、必要だ。
自転車を持って旅行となると、ど素人には、なかなか、なじまない。

それに、それなりの自転車とか、分解して運ぶ技術が、不可欠だ。
もちろん、私は、ママチャリで、サイクリングしようとは、考えていないが、
何十万円もする、サイクリング車を、購入しようとは、思わない。

著者の言っている「スローサイクリング」とは、1つには、旅の途中で、
寄り道して、自転車で、サイクリングして、訪れた土地を、よく知ろうよ、
と、言っている、と思う。

私も、以前、新幹線で、軽井沢へ行ったとき、駅前で、タンデムを借りて、
サイクリングしたことがある。確かに、マイカーで通り過ぎるよりは、
当時の様子を、よく覚えているなあ、と、思う。

でも、レンタルサイクルがない、土地では、自転車には、乗れない。
特殊な自転車を、担いでいける人は、そう、多くはない。私には、無理だ。
だから、著者の「スローサイクリング」は、著者が、趣味の旅行と、自転車に
付随するもの、という部分が、大きいのではないかと、思った。

遠くへ行くために、カーサイクリングなんてことも、書いてあった。
キャンピングカーの素晴らしさも。でも、エコのことを考えると、
自家用車で、二酸化炭素を、たくさん、吐き出して、その先で、
サイクリングなんて、最悪の企画のように、私は、思えてしまう。

東京などの大都市を、スローサイクリングしてみよう、という提案には、
賛成だ。ウォーキングでも、いいけど、自転車のほうが、移動距離は、稼げる。
ただ、坂道が多い街も、結構あると思うので、それなりの自転車が必要だ。
それに、例えば、都心の空気は、今でも、汚れていることに、覚悟が必要だ。

私は、自分が、住んでいる湘南を、スローサイクリングしてみたい。
自動車道とか、国道とか、県道でなく、ひっそりした裏道を。
どっちかというと、海辺に近い、裏道のほうが、いいけど。

著者は、その土地の歴史とかを勉強しながら、史跡とか、を、回ると面白い
と言っている。なんか、普通の観光と、あまり、変わらないセンスだね。

鎌倉を、自転車で、回ることを、考えてみよう。
鶴岡八幡とか、鎌倉宮や、鎌倉の大仏なんかは、自転車でも、大丈夫かな。
でも、こんなところなら、のんびり、歩いたほうが、イイかもね。

銭洗い弁天とか、坂がきついところは、自転車は、無理そうだ。
鎌倉は、坂道が多くて、概して、自転車には、不向きだ。  
江ノ島は、アクセスには、自転車でいいかもしれないが、
島の中は、どうなんだろう? 岩屋のほうへは、無理だと思う。

まあ、ごちゃごちゃ、言っていないで、まず、自分で、回るほうが、いいね。
そして、著者が言っているように、自分のスローサイクリングのマップを、
作れたら、最高かも知れないね。


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