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映画「恋するマドリ」新垣結衣の歳に似合わない不自然な清純ぶり [映画]

2007年8月に公開された、映画「恋するマドリ」を、全く予備知識なく、
新作DVDレンタルで見た。主演の新垣結衣さんも、良く知らなくて、
映画では、初めて見た。沖縄出身で、19歳。モデルから、女優もやり、
歌まで歌っているとか。この映画は、新垣さんの初主演映画だった。

この「恋するマドリ」という映画は、監督と脚本を、大九明子さんが
やっている。よく知らない女性監督だ。今年、40歳らしい。

私が見た感想は、総合的には、あまり印象に残らない作品だった。
その理由を、私なりに、いろいろ、考えてみた。

まず、テンポが悪いね。のっそりした、ダラダラした、展開だ。
もちろん、こういうテンポが、好きな人もいるだろう。私は、ダメだった。
まあ、ジャンジャン、すっ飛ばせばいい、という意味じゃないけどね。

それから、色気がないね。うーん、色気というより、性的色づけというか。
まず、美大生のユイが、材木屋の若旦那・タカシに、恋していく訳だけど、
男に惹かれていくのが、ちっとも、新垣さんの演技から、読み取れない。
ユイは20歳の設定で、色恋のかけらもない演技って、ウソくさい。

ユイの姉・ノリコが、出来ちゃった結婚の設定で、いかにも、そういう結婚を
罪悪視して、否定しているみたいな、この映画のスタンスが、不自然。
ユリが、憤慨して、姉の結婚式にも出ない、なんて、笑止千万!!!
男女が、ホントに好きなら、セックスするし、避妊に失敗しても、
結婚するなら、それは、幸せ、ということでじゃないのか・・・・・・

新垣さんの演技は、カメラを意識しすぎの演技で、不自然さが目に付く。
もっと、自然体の演技をしないと、見ている者が、緊張してしまう。
けど、後半のほうのシリアスな表情は、いいなあ、とも、思った。

何種類あったか、記憶できないほどの新垣さんのファッションの多様性は、
男の私は、ただただ、感心するばかり。女性監督の面目躍如か・・・

新垣さんは、エンドロールで、つじあやのさんが作った歌を、歌っている。
上手だから、この曲を聴くと、女優よりも、歌手に向いているかもね?!

最悪だったのが、タカシの恋人役のアツコを演じた、菊池凛子さん。
いかにも芝居をしているっていうレベルから、出ていない、ウソくさい演技だ。
大体、アツコのキャラが、統一的に、伝わってこない。菊池さんが、
十分、アツコのキャラを理解して、演じているとは、到底、思えなかった。

オタクっぽくて、研究なんかもやっているタカシのどこに、アツコは惚れたのか?
そして、何が、イヤで、タカシの元から、逃げ出したのか???
インドへ留学って、いったい、アツコは、何をしたいのか????

タカシを演じた、松田龍作さんの演技は、そこそこ、評価したい。
ともかく、研究者のクールな雰囲気を、よく、出せていたと思う。どっちかというと、
ヤクザっぽく見える松田さんだけど、こういう演技も、出来るんだ、と、感心した。

でも、やはり、松田さんも、アツコのどこに惚れているのか、よく分からなかったし、
雲隠れしたアツコに対して、冷淡すぎるような気がした。
要するに、これは、役者の問題よりも、脚本と監督の問題なんだろう。

この映画は、針葉樹から、発光体を取り出して、リサイクルを可能にする研究の話を、
延々とつづけている。なんで、こんな地味なテーマを選んだのか???
研究に造詣のある人なら、ついていけるけど、一般の人は、飽きてしまう。

それに、研究というか、研究者を、理解していないシーンもあった。
それは、緑の発光度が、ニッケルとパラジウムの同時添加で、高まり、
期待値になったことに関して、タカシが、ユイに、普通、同時に加えないでしょ、
なんて、頓馬な発言をしていることだ。

研究者こそ、普通の発想をしない人種で、上記の添加の例では、常識にとらわれず、
あらゆる添加パターンを試すのが、研究者というものだよ。まあ、材木屋の
タカシが、どこまで、本物の研究者か、その設定が不明なんだけどね。

タカシが、いまだに、アツコに惚れていると理解した、ユイは、
タカシとユイを、復縁させようとすることで、タカシを、諦める、
理由作りをしたのだろうか?  そういうの、どうなのかなあ????
恋愛における敗北主義じゃない?? 恋愛って、格闘技だぜ。

映画を見る限り、どうみても、タカシとアツコは、うまくいくとは、思えなかった。
むしろ、ユイの方が、タカシに合っているような気がする。
でも、それは、相性がいい恋人までで、ユイとタカシが結婚したら、
本当にうまくいくか、相応の不安が、残る。

だから、ユイが、タカシがまだ住んでいる、アパートを出て行く、
ラストシーンは、それで、良かったのかもしれないね、と、私に思わせた。

蛇足だけど、アツコの父親を演じた、世良公則さん(53歳)と、
27歳の菊池さんが、親子の設定って、すぐ、わかるでしょ!!
とても、恋人同士には、見えないし、親子の雰囲気って、一目瞭然だよ。
タカシは、眼が悪かったとしか、解釈できない私だった。




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