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悪徳金融が起こしたサブプライム問題 日本でも起こるかも!? [事件]

昨年から、サブプライム、サブプライムと、大きな話題となってきた。
このサブプライム問題で、アメリカは、株価暴落など、かなりの
ダメージを受けているそうだ。

アメリカだけでなくて、欧州や日本も、大打撃と、聞いている。
ニュースで、日本の銀行が、サブプライム問題により、多額の損失を出した、
と、報じていた。

ところが、私は、金融とか、経済問題に疎くて、サブプライム問題が
何のことやら、全然、分からなかった。

そこで、何かいい入門書はないか、と、書店で探したところ、
「サブプライム問題とはなにか―アメリカ帝国の終焉―」という、
新書を見つけて、よさそうだったので、読んでみた。

2007年11月24日に出た本で、今年の2月22日に、
第6刷となっているから、けっこう、売れている新書なのだろう。

まず、「サブプライム」の意味だけど、プライムとは、通常の住宅ローンのこと。
サブプライムの住宅ローンは、プライムより、3%程度、金利が高い。
このサブプライムローンの中には、2種類あって、通常のサブプライムと、
多額の手数料がオンされ、実質的に略奪的貸付である、サブプライムがある。
問題となったのは、当然、後者だ。

では、なぜ、多くのアメリカ人たちが、悪質なサブプライムローンに
やられてしまったのか???
それには、いろいろな要因があると、この新書では、書いてある。

まず、私が知らなかったのは、アメリカの資本家や投資家たちが、
暴落した株式市場に見切りをつけ、住宅市場に、参入してきたことだ。
だから、アメリカの住宅市場に、莫大なお金が、投入され、
うまくやれば、大儲けできるチャンスが、生まれたので、多くのアメリカ人が、
住宅ローンに目を付け、一攫千金を、夢見たという。

元々、移民も多い、多民族国家のアメリカでは、住宅取得の願望が強く、
仕事が成功すれば、もちろん、叶うが、成功しない人でも、家を持ちたいんだ。
まあ、それは、日本人も、同じだ、と、思うけどね。

で、そういう成功しない、お金のあまりないアメリカ人に、サブプライムの
住宅ローンが、魅力的に、見えたのだった。日本人からすれば、プライムよりも
3%も金利が高い、サブプライムの住宅ローンに、慎重になる、と思うけど、
そこは、アメリカ人気質。今がよければ、いいんだ、つう、ノリで、
ドンドン、サブプライムローンを、借りてしまったんだな。

金融機関は、このサブプライムローンを、分割して、証券化し、世界中に
売りさばいてしまった。分割して、証券化すると、ローンのリスクが、
見えにくくなるそうで、購入した方も、甘かったのだ。

さらに、アメリカが独占している、格付け機関が、これらのサブプライムの
住宅ローンの証券について、破格に、高評価して、みんな、トリプルA
(AAA)を付けたことが、サブプライム問題の発覚を、遅らせた、といえる。

一番悪いのは、アメリカの金融当局で、サブプライム問題で、金融危機が
迫っているのに、警告を発せず、楽観視していたことだ。

普通のサブプライムなら、問題ないけど、悪質のサブプライムに当たると、
最初に説明されない、法外な手数料を要求されて、返済不能となってしまう。
最初の数年間だけ、金利がかなり安いサブプライムもあり、
数年後に、金利が上がり、払えなくなってしまう人も、多かったという。
そして、家を売りに出して、借金を返済する事態になってしまったんだ。

アメリカでは、住宅価格が上昇している間は、自分の住宅を担保にして、
ローンを組んで、いろんなものを購入するということをやっている人も
多かったという。ところが、住宅価格が下がりだすと、途端に、
返済できなくなるアメリカ人が、急増したという。
その日暮らしのアメリカ人!!?

こういう期間が、極端に、早まって、住宅の売却後、2~3ヵ月で、
返済遅延になる人が、たくさん、出てきてしまったのだ。
アメリカでは、2~3ヵ月の超短期間で、住宅ローンが、返済遅延を
起こした場合、それを、買い戻さなければ、いけないらしい。
この買い戻す資金が無くなって、関係する金融機関は、次々と、
破綻していったのだった。

まあ、結局、うまい話は無くて、うまく立ち回った、悪徳ブローカーは、
大もうけして、サブプライムローンの証券を買った、金融機関は、破綻したり、
大損したり、したんだ!!

お金の無い、アメリカの庶民たちは、家を失い、住むところにも、
困ると言う、とんでもない事態が、発生したのだった。

この新書の著者は、アメリカの衰退について、いろいろ、書いている。
日本にとって、大きな影響がありそうなのは、アメリカ経済が衰退して、
アメリカ人が、車を買う余裕が無くなり、日本車を、買わなくなることだ。
その他、日本からのアメリカへの輸出が減れば、日本は、貧乏になることに、
間違いない。

もう1つ、著者が、警告しているのは、日本でも、サブプライム問題が
起きる可能性があり、と、いうことだ。
ものすごいバブルを経験した、日本人が、そんなこと、と、思いたいが、
金融の専門家の心配は、決して、杞憂じゃないような気がする。







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