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「斉藤さん」最終話 友だちのあり方が、不透明な真野の言葉 [TV]

最終回になって、とうとう、斉藤全子(観月ありささん)は、
日本を離れて、はるか、地球の果て、南アフリカのケープタウンに、
移住することになった。

今回は、それにまつわる、「別れ」が、テーマだった。
いや、「別れ方」かな?
この別れ方に関して、斉藤と、その親友・真野若葉(ミムラさん)は、
極めて、対照的だった。

斉藤は、真野と別れることに、後ろ髪を引かれる思いだけど、
あっさり、真野を見切ることが、一応、出来た。

一応と言ったのは、このドラマでは、斉藤は、心理的に動揺して、
ベタベタしてくる真野に、暴言を、吐いてしまうから。
今回、この暴言について、斉藤を擁護する意見が、真野の夫(佐々木蔵之介さん)
から、出ていたが、それは、おかしいと、私は、思った。

斉藤は、クールに別れるなら、それに、徹すべきだったと思う。
斉藤は、離日の数日前、真野と、仲直りを兼ねて、ショッピングをしたり、
いろいろ、遊んだりした。それが、斉藤の、真野に対するお別れだったという。
斉藤が、自分の主義を、通すなら、こんなことは、するべきでなかった。

ある有名な映画監督が、「さよならだけが人生だ」という言葉を残しているが、
私は、全く、この言葉に、同意だ。
「一期一会」の精神で、人と付き合うべきだ、と、日頃から、思っている。

別れの儀式を、私は、不必要と言うつもりは、無い。
しかし、どんな友だち付き合いも、長い人生では、「さよなら」の連続だ。
ことさら、改まって、別れの儀式をするのは、返って、冷たいような気がする。

いつも、さよならをしながら、それでも、何年も、何十年も、続く、
そういう、友だち関係があるならば、それこそ、本当の親友と、言えるだろう。

一方の真野は、親友・斉藤との別れに、なかなか、けじめが付けられないでいた。
その理由は、1つには、真野の性格が、粘着質で、ベタベタしていることがある。
さらに、依存心が強く、自立心が希薄なため、意思が強い「友だち」が
そばにいないと、不安でしょうがない、ということもある。

ただ、真野が、空港で、涙ながらに、斉藤に語った言葉には、呆れてしまった。
真野は、自分のために、人生を通じて、ずっと、斉藤に、そばにいて欲しい、
だから、とても、つらいと、言ってしまったから。

真野は、自分の都合ばかり考えている、ジコチューの主婦だったのだ。
どっちかというと、斉藤のほうが、かなり、厳しい状況だ。
日本の家族や親戚、友人たちと、全て、別れて、
南アフリカという、異国で、暮らさなければ、いけないから。
たとえ、夫と、息子の淳一が、一緒だったとしても・・・・・・・・

真野が、斉藤の本当の「友だち」ならば、クッキーと手紙を、
わざわざ、空港まで、持参することが、やるべきことだったんだろうか??
サポートされるべきは、真野ではなく、斉藤だったと思う。

だから、斉藤が、涙を見せずに、クールに別れたい、と言ったら、
そうしてあげるのが、真野の友だち甲斐というものじゃないだろうか?

真野は、斉藤が、自分のそばにいるメリットばかり、並べ立てた。
ということは、そばからいなくなったら、メリットはない、ということなのか?
もう、友だちの価値がない、と言いたいのだろか???

もし、真野が、斉藤の本当の「友だち」なら、
ケープタウンに行った斉藤と付き合うことに、どんなメリットがあるのか、
まず、そこを、明らかにすべきだ。
そして、どうやって、付き合うのか、それを、現実的に考えるべきだ。

そうでないと、友人関係は利害関係、という言葉どおり、
真野と、斉藤の友だち関係も、消滅していくだろう。
まあ、私が、ここまで、深く考察するような、TVドラマでも、ないか!

今回も、ミムラさんの演技は、絶好調だった。拍手したい。
依存心が強く、決断できない、真野にそっくりの、多くの日本の主婦は、
真野を、リアルに演じたミムラさんを通して、すごい、共感を得たと思う。
ミムラさんの、今後の女優としての活躍に、大いに、期待したい。






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